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一般的な車の寿命
新車で買った車も年月が経つと部品が劣化し、やがては乗れなくなってしまいます。愛車と長く付き合う方法について考える前に、まずは車の寿命を知っておくようにしましょう。
データで見ると車の寿命は約14年?
一般財団法人である自動車検査登録情報協会が公表しているデータ「令和3年 車種別平均使用年数推移」を参照すると、軽自動車を除く乗用車の平均使用年数は約13. 9年となっています。
過去のデータから推移をみていくと、直近6年間で使用年数は伸びている状況です。
車の寿命となるサイン・目安
では、車の寿命となるサインや目安はどのようなものになるのでしょうか。それぞれ確認していきましょう。
新車登録してから10年
前述したデータで見ると約14年近く車に乗っている計算になりますが、一般的に、車は新車登録して7〜8年で手放す(買取や下取りに出す)ケースが多いと言われています。つまり、3回目の車検を迎える前、もしくは4回目の車検を迎える前に車を手放したいと考えるオーナーが多いということです。
10年経った車というのは十分に乗り尽くした車と判断されてしまうケースが多いです。
また、日本では一般的に当該車種の製造終了から約10年間は供給されることが多いようです。そのため、メーカーや車種にもよりますが、車齢10年以上の車の場合には部品を入手することが困難で、車に不具合があっても修理ができない…というケースがあり、これをきっかけに乗り換えを考える…こともあります。
さらに、新車登録から13年を過ぎると、自動車税と重量税が高くなるのも10年で寿命とみなされる理由のひとつでしょう。
平成7年以前では、10年経過した車は毎年車検を行わなければならないと法律で定められていました。現在は法律が変わって、10年過ぎた車でも2年に1回と延長されました。
走行距離が10万キロ
走行距離が10万キロを超えた車は寿命の目安とされています。
後述しますが、昔はタイミングベルトというパーツの耐用年数が10キロとされており、タイミングベルトの寿命が切れてしまうことで、車本体の寿命と考えられていました。
また、車もさまざまな部品で成り立っており、走行距離が10万キロを超えると、多くの部品は交換時期を迎えることになります。
ただ、2000年代前半からタイミングベルトの代わりにチェーンを使用する車が増えてきました。チェーンの場合、金属製で耐久性も高くなっていますので、走行距離も30万キロ前後は問題ないとされています。
エンジンの不具合
エンジンは車のパーツの中では最も重要な役割を持ちます。そのため、オイルが漏れてしまったり、エンジン音に違和感を感じるなどの症状があれば部品の交換や、エンジンのオーバーホールや交換などを検討する必要があるかもしれません。
タイミングベルト・チェーンの劣化
タイミングベルトとは、エンジンの点火やバルブ開閉などのときに関わる部品のことです。
2000年以前はタイミングベルトが主要なパーツとして組み込まれており、タイミングベルトが寿命を迎えると、エンジンが止まったり、エンジンブローを起こしたり、とトラブルが起きる可能性があるため危険とされていました。愛車に乗り続けたいなら、新しいタイミングベルトに交換する必要があったのですね。
また、先ほどお伝えしたように2000年以降はタイミングベルトではなくタイミングチェーンという金属製のパーツに切り替わったために、タイミングベルトに比べて格段に寿命が延びました。もちろん、適切なメンテナンスを行っている前提でのお話になります。
ただし、タイミングベルト・タイミングチェーンの交換費用は高いため、交換するよりは一定の走行距離を乗り替えのタイミングとして考えることも少なくありません。
タイヤの消耗
走行頻度に応じてタイヤの消耗・摩耗も影響してくるでしょう。定期的にメンテナンスを行っていれば、スリップサイン等を参考に交換時期もわかります。ただ、車の使用頻度がそこまで高くない方にとっては、寿命の目安として考えることがあります。
バッテリー
車のバッテリーは2〜3年前後で交換することが推奨されており、バッテリーが上がってしまうとエンジンもかからなくなってしまいます。
バッテリーは自動車の走行中に充電されるため、車の使用頻度が低い、短時間・短距離走行が多い方にとっては寿命の短い部品となります。
最近ではバッテリーの高性能化が進んでおり交換費用がかさんだり、また、バッテリーの交換周期はちょうど車検の時期に近いこともあり、バッテリーの寿命をきっかけに、車の買い替えを検討することもあります。
車の寿命を延ばし長く乗るためのコツ
ここまでお伝えしてきたように、車の寿命となるサインや具体的な数字はあるものの、努力次第で車の寿命を延ばすことは可能です。
ここからは愛車と長く付き合う方法について解説します。
安全運転を意識
愛車と長く付き合うためには、急ブレーキや急発進を控えて、安全運転を心がけましょう。急な動作は、車を傷める原因にもなるので注意してください。特に古い車は、急な動作による衝撃でも故障する恐れがあります。
安全運転を心がければ、事故防止にもなりますし、車へかかる負荷を最小限に抑えることができるので、車の寿命を延ばすことにつながるでしょう。
エンジンへの負担を減らす
車の寿命を延ばすためには、エンジンにかかる負担を抑えることが必要です。エンジンをかけてすぐに車を発進させることは可能ですが、エンジンが暖まっていない状態で走ると、負担がかかってしまいます。
近年はエンジン燃料噴射装置の性能が上がったために、暖機運転などは不要になり、エンジンが暖まってなくても大きな支障には繋がらなくなりました。
しかし、走り始めにいきなりアクセルを踏み込まないなどの配慮はしておくことでエンジンへの負担を減らすことにつながるでしょう。
定期的な運転
長期間、車に乗らない場合には、様々な不具合が発生する可能性があります。まず、バッテリーは停止中もわずかながら放電しているため、性能が落ちてしまいます。そうすると、エンジンがかからなくなってしまうかもしれません。
また、部品の腐食や、サビを招くこともあり、これも故障や不具合につながります。
車を酷使するのもいけませんが、長期間乗らずに放置するのも良くありません。愛車と長く付き合うためには、定期的に車を運転することも大切です。
車両保険に加入
愛車に長く乗るために、万が一の事態に備えて車両保険に入っておきましょう。車両保険に入っておくと、事故のときだけでなく台風や洪水などの災害による車の破損も保証してもらうことができます。
保管場所も重要
車は、雨風や日光にさらされる環境に置いておくと、劣化していきます。なので、保管場所についても気を配りましょう。
愛車と長く付き合うためには、屋根付きの車庫に保管するのがおすすめです。屋根付きの車庫に入れておけば急な雨でも安心ですし、日光も気にする必要もありません。車を長持ちさせるためには、保管する場所にもこだわるようにおすすめします。
愛車と長く付き合うために必要なメンテナンス
愛車と長く付き合う方法は必ずメンテナンスをやることです。少しでも車を長持ちさせるために、実践したいメンテナンスをご紹介していきます。
洗車
車は、汚れたらすぐに洗いましょう。特に雨や雪の日に走ると車体が汚れるので、水で泥やホコリなどを洗い流すようにしてください。
全体的に汚れを洗い流したら、カーシャンプーを使って再度洗います。洗うときは、高いところ(ルーフ)から低いところ(足回り)への順番に洗うと、効率良く汚れを落とすことができますよ。
なかなか汚れが落ちない場合は、水圧を高めて洗うか、温水を使って洗うと、汚れが落ちやすくなるのでおすすめです。
フロントバンパーのスリットやタイヤのホイールは、軽く洗い流す程度で済ませる方もいるようですが、実は頑固な汚れが付きやすい部分。車を長持ちさせるためには、洗い残しがないように丁寧に洗ってください。
カーシャンプーを洗い流した後は、乾いた柔らかいクロスを使って乾拭きしましょう。ボンネットを開けて、エンジンルームの中のホコリなども拭き取るようにしてください。
エンジンオイルの確認
車のエンジンを長持ちさせるためには、エンジンオイルを定期的に確認することも大切です。エンジンオイルの量だけではなく、色も確認するようにします。
エンジンオイルの量を確認する際は、オイルレベルゲージを抜き取って、オイルが付着している部分を乾いたウエスなどで拭いた後に再度差し込みます。その後、オイルレベルゲージを抜いて、オイルの量が上限と下限の間のラインにあれば問題ありません。
オイルの量が下限以下であれば、エンジンオイルの量が少ないということなので足すようにしましょう。
オイルの色自体は種類によって異なるものの、一般的には黒っぽく変色している場合は交換時期と判断します。また、触ったときにザラザラしている場合も、交換が必要です。
クーラント液の追加
クーラント液を確認する場合は、運転席付近のメーターパネルの水温計が「C」になっているかを必ずチェックし、エンジン内部が冷えていることを確認しましょう。
その後、ボンネットを開けて、クーラント液のリザーバータンクを確認します。キャップに「冷却水」「COOLANT」と表示がある場合が多いです。クーラント液の量がFULLとLOWの間にあれば問題ありませんが、LOW以下になっている場合は、クーラント液を補充してください。(追加する場合は、希釈が必要ないものが便利です。)
ブレーキフルードの確認
ブレーキフルード(ブレーキオイルとも呼ばれる)のタンクは、エンジンルーム内の運転席側に設置されています。車のブレーキの利きに関わってくる大切なオイルなので、定期的なメンテナンスは欠かせません。
ブレーキフルードは、基本的には急激に減ることはありませんが、ブレーキホースなどの異常があると、漏れてしまうことがあります。
なので、量が減っていると感じたら、カーディーラーなどに相談しましょう。また、ブレーキフルードは長期間使用していると劣化するので、定期的に交換するようにしてください。
ウインドウォッシャー液の確認
キャップにワイパーのアイコンがある白いタンクがウインドウォッシャー液です。量が半分以下になっている場合は、市販のウインドウォッシャー液を追加しましょう。
ただし、種類の異なるウォッシャー液を混ぜ合わせないよう注意してください。種類の異なるものを混ぜ合わせると、化学反応が発生して固まってしまい、ノズルの詰まりの原因となるからです。
種類が違うものを使いたい場合は、使い切った後に補充するか、タンク内のウォッシャー液をすべて取り除いて洗浄した後にウォッシャー液を入れるようにしましょう。
バッテリーのメンテナンス
バッテリーの取り付け具合を確認し、緩い場合は締め直すことを忘れないでください。その際、ケーブルが固定されているかも確認しておきます。
また、バッテリーの液の量がLOWER LEVELになっているなら、UPPER LEVELを超えないように注意しつつバッテリー液を補充してください。
最近は、バッテリー液補充が不要のシールドバッテリーを搭載した車が増えてきています。その場合も、バッテリーのパフォーマンスが下がったら、交換するようにしましょう。
オイルフィルターの交換
エンジンオイルをろ過するために重要なアイテムのオイルフィルターですが、定期的なメンテナンス・交換が必要になります。
車の状態や走行距離によっても異なりますが、オイル交換を2回するごとにオイルフィルターを1回交換するのが最も一般的な頻度でしょう。
オイルフィルターそのものは極端に劣化することはないものの、エンジン内部を綺麗な状態で保つためには、定期的な交換・メンテナンスを忘れないようにしましょう。
エアフィルター(エアクリーナー)のメンテナンス
エアフィルターは、エンジンに綺麗な空気を送り込むための重要なアイテムです。
定期的にエアフィルターを交換することで、エンジンの長持ちや燃費の向上につながる期待ができます。
交換の目安は車種や走行距離にもよるものの、多くのメーカーは2万キロ〜3万キロを目安にしているようです。
タイヤのローテーション
タイヤを長く使うためにも、タイヤのローテーションを行うことが大切です。
車の駆動方式や使用しているタイヤによって方法は異なるのですが、前輪駆動の場合は前輪の摩耗が激しく、後輪駆動の場合は後輪の摩耗が激しくなります。
そのため、使用するタイヤの位置をローテーション(変更)することで、タイヤを均一に摩耗させ、結果として長持ちさせることができるのです。
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寿命を感じた場合の対応方法
前述したような車の寿命を感じた際に、どうすることが適切なのでしょうか。
“どうすることが正解”という概念はありませんが、いくつかのケースが考えられるのでお伝えしていきます。
メンテナンスをしながらそのまま乗り続ける
乗っている車に愛着があったり、買い替える余裕が無い場合はメンテナンスをしながら乗り続けるケースが多いです。
部品の供給が終わってしまったり、修理代があまりに高くつく場合は車を手放すタイミングかもしれません。
廃車にする
廃車を行う場合、ディーラーや整備工場にて費用が発生する場合があります。
また、廃車にする場合はその車の登録情報を削除する必要があります。廃車の理由などによっても異なるため、運輸局にて書類の手続きを行う必要があることを忘れないでください。
廃車にする前に最強買取に買取相談
パーツの劣化状況や車の状態にもよりますが、廃車にしなくても買取に出すことで費用がかかるどころか現金化するチャンスに変わるかもしれません。
大切にメンテナンスをされていた愛車であればなおのこと、次のオーナーに引き継いでいける可能性もあります。
また、車種によっては予想以上の値がつく場合もあります。海外にも販路を持っている最強買取ならではの査定を行うことが可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。
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