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そもそも、改造車の基準とは
まず「ノーマル車」と「改造車」について。
最近ではディーラー販売時から、様々なグレードを選ぶことができ、様々なオプションをつけることもできるため、「ディーラーで購入したもの=ノーマル車」ではない場合もあります。しかし、ここではシンプルに話を進めるため、ディーラーで購入してユーザーにおいて何も改造をしていたいものを「ノーマル車」と呼びます。
一方、ノーマル車に対して、ユーザーの意思で何らかの部品を取り付け・交換などしたものを「改造車」と呼ぶこととします。
改造車には、大まかに分けてふたつの種類が存在します。ひとつは車の走行性を向上させる改造、もうひとつは車のビジュアルを変える改造です。車の見た目が変わると誰でも改造車と分かりますが、目には見えない走行性能が向上するカスタムも改造車に含まれます。
改造して大丈夫!法律の範囲内でカスタム
車は好き勝手に改造できるわけではありません。
日本には道路交通法や道路運送車両法という、公道を走る車について定めた法令があります。
車検時やショップで耳にする「保安基準」はこれに基づいたもので、車の安全性を確保するために定められています。
この基準に適合する範囲内の改造であれば「違法」改造とはなりません。
①マフラー交換
マフラー交換は初心者にも人気の改造です。マフラーを交換すると排気音が変わり、走行性能や燃費にも影響します。
好みのエキゾーストサウンドを求める人、燃費や走行性能の向上を追求する人、それぞれ目的に応じて様々なマフラーが用意されています。もちろん、触媒の機能や音量など保安基準に適合したものでなければ、
②車高調を使う
車高調の正式名称は「車高調整式サスペンション」といい、車高を高くしたり低くしたりするためのパーツです。サスペンションの高さは、外観を変えるだけではなく走行性能にも影響するものであり、スポーツカーからミニバンまで幅広いオーナーの憧れのカスタムの一つです。
③ホイールの取り換え
ホイールにはさまざまな色やデザインがあり、車の印象を大きく変える改造として人気です。
ノーマル車に多いスチール、上級グレードやカスタム時に選べるアルミ、そのほか最近ではカーボンなどが素材として使われ、重量やタイヤ幅などが変わることで走行性能にも違いが出ます。
④LEDの電球への取り換え
車の性能自体に影響を与えたくない場合は、電球の取り換えがおすすめです。純正の電球からLED電球に変えると輝度が上がり明るくなります。
大きなビジュアルの変化はありませんが、ライトを点灯させたときに、さりげなく改造していることが分かるので、初心者の改造にもおすすめです。
⑤偏平タイヤへの取り換え
扁平タイヤとは、ノーマルタイヤよりも縦に薄く横幅が広いタイヤのことです。扁平タイヤを履くとスタイリッシュな外観を実現することができるため車の改造では人気があります。
横幅が広い扁平タイヤは見た目だけが改造の目的ではなく、接地部分が増えグリップ力が増すことから、ハンドリング性能の向上も期待できるのがメリットです。しかし、ノーマル車の運転に慣れている人には「逆に運転しづらい」と感じることもあるので、運転技術に自信がない人は、注意してください。
これは絶対ダメ!違法な改造方法
一度車を改造すると、改造車の魅力にハマってしまう人も多くいます。他人とは違う自分だけのオリジナルを作ることができるので、次から次へと改造のアイデアが浮かぶ人もいるでしょう。
しかし、違法な改造をしてしまうと、もちろん車検は通りません。場合によっては6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が課せられます。車の違法改造が、道路運送車両法で禁止されているからです。
違法な改造をしないために、違法改造車に該当するものを知っておく必要があります。
①車体の大きさと重量が規定の範囲外
保安基準によって「改造によって変化しても良いサイズ」は定められています。それぞれの車の車検証に明記されたサイズから長さ±3cm、幅±2cm、高さ±4cm以内、重さ±100kg以内(軽自動車の場合は重量±50kg)の場合には「軽微な変更」とみなされるため、構造変更届けをする必
要はありません。なお、この場合であっても改造に使用した部品や改造方法が保安基準に適合したものである必要があります。
②ライトの灯火色の変更
車にはヘッドライトをはじめ、バックライトやブレーキライト、ウインカーなどさまざまな種類のライトが搭載されています。これらは、法律で定められた色のライトしか点灯できません。
ノーマルの電球から市販のLEDに交換する改造は問題ありませんが、色を変えてしまうと違法な改造とみなされてしまいます。灯火色を変えて改造している場合、思わぬ事故につながる可能性もあるため、絶対に決められた色で改造するようにしましょう。
③タイヤやホイールが車体からはみ出す
タイヤやホイールについても基準が定められています。特に自動車の「唯一の接地面」であり、自車だけではなく歩行者の安全にも関わる重要な部品であることから、ホイールの品質基準は非常に厳しく定められており、自動車への装着時には形状・サイズ・取り付け方法や、タイヤの状態などにわたるまで詳細に条件が定められています。回転しているタイヤに何かが接触して吹き飛ばされた場合、人に当たる可能性が高く、非常に危険なためです。
④ウインドウに着色フィルム(カーフィルム)を貼る
紫外線防止やプライバシー保護の観点から、車のウインドウに着色フィルムを貼っている人は多くいるでしょう。
しかし、着色フィルムを貼ることにも保安基準で規定が定められており、透過率が著しく低いものや、フロントガラス・運転席・助手席側サイドへの着色フィルムの貼り付けは禁止されています。透過率が低いフィルムや貼っている位置によっては、運転中の視界を妨げるため、安全性の問題から違法改造とみなされます。
また、後部座席側のウインドウと運転席・助手席側のウインドウでは基準が異なるので注意しましょう。
⑤マフラーや触媒装置の取り外し
マフラーの交換は改造車初心者の人におすすめの改造方法であることはご紹介しましたが、マフラーをカットしたり、取り外してしまったりする行為は違法です。
また、改造車の基準である保安基準では、安全性能面だけでなく環境への配慮も含まれています。そのため、マフラー内部にある触媒装置を取り外すのも違法改造です。触媒装置を外すと、環境にとって有害な物質がそのまま排気ガスと一緒に車外へ排出されてしまいます。
保安基準適合品の表示がないマフラーを付けるのも違法改造になる恐れがありますので、注意しましょう。
⑥危険性の高いパーツの取り付け
車に個性を持たせるためのビジュアルを大きく変える改造は、一気に見た目が変わるため好む人も多いかもしれません。しかし、鋭利なパーツの取り付けなど、歩行者や周りの車にとって危険な改造は違法とみなされてしまいます。
危険性の高いパーツを取り付けると、他人だけでなく事故を起こした自分もケガをしたり命落としたりする可能性があるので、絶対にやめましょう。
⑦違法クラクションの装着
クラクションは、周囲に危険を知らせるためにどの車にも装着されていますが、これにも保安基準で規定があります。音楽を奏でるミュージックホーンなども騒音公害の観点から法律によって禁止されているので必ず守るようにしましょう。
まとめ
車の改造は、決して悪い行為ではありません。正しい車の改造はカーライフをより充実したものとしてくれます。
合法的な改造をして、安全性をしっかりと確保した上でカスタムを楽しみましょう。
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