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日本車はなぜ海外で人気なのか
海外からの日本車の評価は非常にポジティブな意見が多く、「日本ではあまり売れていない中古車でも、海外へ輸出すればすぐに買い手がつく」といわれているほどです。
日本車人気の理由は、大きく分けて3つあります。それぞれ人気の理由を深堀して解説していきましょう。
信頼性の高さ
日本は、昔から「ものづくり大国」と呼ばれているほど製造技術に優れた国として評価されています。それは車の製造においても同様で、とくに車の耐久性は群を抜いているとまでいわれているのです。
日本には車検制度がありますが、海外では車の性能や安全性を確保するための車検制度のようなものはありません。このような国の制度の違いも、製造技術に反映しているといえます。
海外の多くは、日本のように道が綺麗に整備されていません。したがって、車の耐久性は車選びにとても重要なポイントとなっています。
また、日本車の工場が世界各国に点在しているのも日本車に人気がある理由のひとつです。万が一故障した場合も、すぐに修理対応してもらえるためです。
これらの理由から、日本車の信頼性の高さが評価されています。
燃費の良さ
日本の製造技術の高さは、車の主要部品であるエンジンにも反映されています。最新技術を駆使したハイブリッドエンジンはもちろん、普通の車のエンジンも性能が非常に良く、燃費が他国の車に比べてとても良いのが特長です。
車の燃費は、ランニングコストに直結します。維持費が安いことも、日本車が人気の理由のひとつといえるでしょう。
他国で開発、製造している車の燃費も技術の向上とともに上がってきてはいますが、日本ブランドの信頼性と費用対効果が相まって日本車は非常に人気があるのです。
豊富な車のラインナップ
日本車メーカーの多くはオーソドックスなセダンはもちろん、ピックアップトラックやミニバンなど、多くのボディタイプをラインナップしています。
とくにトヨタの車は、普段乗りに活用できるヴィッツのようなコンパクトカーをはじめ、高級バンとして人気のアルファード、悪路でも楽に走行可能なランドクルーザーなどラインナップが豊富で、各国のニーズに対応できるのです。
日本車の需要が高まっている国
世界各国で日本車は売れていますが、とくに日本車の需要が高い国をご紹介します。
アメリカでは日本車が主流に
アメリカでの日本車需要はとても高く、3分の1以上が日本車といわれています。
「GOODCARBADCAR」という自動車販売データ集計サイトによると、2018年にアメリカで販売された自動車数をメーカー別でランキングしたところ、2位トヨタ、5位日産、6位ホンダ、8位スバルと、上位に日本車メーカーがランクインしています。アメリカにもゼネラルモータースなどの有名自動車メーカーが数多くあります。
それでもここまで日本車メーカーがランクインしているのは、日本車の品質がよく信頼できると、高く評価されているからでしょう。
最近、アメリカでもガソリンの高騰が深刻化しており、ガソリン代が最高で1ガロン4ドルになったこともあることから、日本車の燃費の良さが注目されています。とくにプリウスのような、ハイブリッド車が人気です。
また、アメリカでも車の乗り換え時に下取りをすることが多いため、耐久性が良くリセールバリューも高い日本車はお得な車、という認識が強い傾向にあるというのも日本車人気の理由とされています。
アフターサービスが充実していることも、日本車が信頼される秘訣です。60年代のアメリカには車のアフターサービスはありませんでしたが、同時期から日本車メーカーではアメリカでアフターサービスを展開してきました。
このような歴史的背景から、徐々にアメリカで日本車の需要が高まってきたのです
タイでは多くのユーザーが日本車を利用
タイで活躍しているタクシーの多くはトヨタのカローラ、ミニバスではトヨタのハイエースが多いといわれています。街中ではアルファード、ヴェルファイアなどのも多く見受けられるようです。
トヨタやホンダ、いすゞの現地工場が1962年~66年の間に建てられたことから、タイで乗られている乗用車の8割を日本車が占めているのです。
昔からタイと日本は協力しながら災害などを乗り越えてきた歴史的背景があり、タイ人からの日本の評価が高いことも日本車が人気の理由に挙げられるでしょう。
もちろんタイでも、「日本車の品質の良さ」、「耐久性が高く故障が少なさ」、「コストパフォーマンスの良さ」、「仕立ての美しさ」など、日本車は好評です。
パキスタンでは日本車が人気を集めている
実はパキスタンでの新車販売は、ほぼ100%が日本車です。パキスタン国内には、トヨタ・スズキ・ホンダ・日産の4社が工場を構えており、国内生産された日本メーカーの車を利用しているためといわれています。パキスタンの新車の関税は最大90%と高く設定されているため、輸入車に乗るよりも国内で製造された車に乗るほうがお得です。そのため、必然的に日本車の比率が高くなっていると考えられます。
もちろん新車だけでなく中古車も日本車が人気ですし、トラックやバスも日本から輸入したものが多く走行しているようです。
また、日本車は運転しやすく丈夫で、故障しても修理がしやすいことや、パキスタンが日本と同じ左側通行であるため右ハンドルの日本車が好まれています。
日本車が主流ではない国も
世界で人気の日本車ですが、どこの国でも好まれているわけではありません。これから紹介するように、日本車に興味がない国も存在します。
ヨーロッパでは日本車のシェア率が低い
ヨーロッパは、車の激戦区です。とくにドイツには、BMWやフォルクスワーゲンなど世界的に有名なカーブランドが存在するため、日本車のシェア率も1桁台と非常に少ないようです。
韓国では韓国車が多い
韓国でも日本車は人気があまりありません。韓国では自国の自動車メーカーの方が購入しやすいと考えている人が多く、韓国車を選んでいるようです。
さらに「韓国車のほうが優れているので、日本車には興味がない」という辛辣な意見も多く、韓国の道路を見渡しても、日本車はほとんど見かけません。
海外で特に人気の高い日本車
ここからは、海外でとくに人気があり需要が高い車種を3つご紹介します。
スカイラインGT-R(日産)
ツーリングカーレースへの参戦が目的で、1969年に登場した車種です。1989年に登場した3代目となるスカイラインGT-Rが海外で注目を集めました。また、1999年に登場した5代目スカイラインGT-Rは、ハリウッド映画「ワイルド・スピードX2」などにも登場するほど有名です。2002年に排出ガス規制によって生産が終了されましたが、現在も高値で取引されています。
また、現行モデルはスカイラインの文字が消え「GT-R」として発売されました。スーパーカー並みの性能を誇りながらも、初期モデルの価格は約777万円という価格設定でさらに注目され
ています。
ランドクルーザー(トヨタ)
日本でも人気があるランドクルーザーは、誕生してから60年以上の歴史を持つ、息の長い車種です。
ランドクルーザーの名前の意味は「大地を進む者」。その車名の通り、悪路も楽に走行できる作りになっています。海外では悪路走破性と耐久性がとくに重要視される傾向にあるので、ランドクルーザーが海外で人気がある車種であることは、誰もが納得するでしょう。
ロードスター(マツダ)
30周年を迎えたロードスターは、日本のみならず世界でも好評を博し、販売台数は100万台を超えている車種です。下火になっていたライトウェイトスポーツカーですが、ロードスターの誕生とともに再熱したことでも知られています。
また、フロントマスクのデザインは、日本伝統のデザインである能面がモチーフとなっていることでも注目を集めました。
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まとめ
日本では車離れを懸念されていますが、日本車の製造技術は世界中で認められています。今後日本からさらなる技術革新が起きる可能性も高く、まだまだ世界の自動車ユーザーから注目され続けることでしょう。
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