車の査定において、外装のへこみは減額対象です。査定基準は業者によって異なるわけではなく、共通の基準をもとに査定が行われます。ポイントはへこみの大きさとへこみがある位置です。
この記事では、へこみの査定基準やその他の査定基準について詳しく解説します。
目次
車のへこみの査定基準の基本
車の査定を行う際、ボディのへこみが査定額にどこまで影響するのかについて、気になっている方も多いでしょう。へこみの大きさと場所によって減点する点数が決まっており、減点の点数によって減額される金額も決まります。詳しい査定基準について、車のへこみを中心に解説します。
全国共通で査定の基準がある
車の査定は全国で共通の基準があり、標準の査定シートを用いて査定を行います。この査定シートはJAAI(日本自動車査定協会)の定めた中古車査定基準です。
JAAIは、中古車自動車査定基準の設定や査定士の技能検定試験、登録査定士の技術向上研修などを実施する一般財団法人です。
へこみの大きさで減点基準が変わる
へこみの査定基準は大きさで変わり、減点方式により査定金額が決まる仕組みです。具体的には、「小」「大」「要交換」に分かれていて、減点基準が異なります。大きさと減点は下記表の通りです。
分類 | 大きさ |
かなり小さなへこみ | 1cm四方以上〜カードサイズ |
小 | カードサイズ〜A4サイズ |
大 | A4サイズ〜各パネルの半分の面積 |
要交換 | 各パネルの半分以上を占める面積 |
車両にへこみがある場合、その場所や程度、車種によって買取価格への影響が異なります。特にルーフのへこみは減額幅が大きくなる傾向があるため注意が必要です。また、へこみの箇所がドアやフェンダーなど、外観の目立つ部位にある場合も減額幅が広がる可能性があります。
さらに、小さな傷やへこみでも、車の種類や市場価値に応じて減額の程度が変わることを理解しておきましょう。修理の要不要や交換が必要な場合は、減額幅がさらに大きくなるケースもあります。
へこみは売却前に修理すべきなのか?
へこみは査定額から減点されることもあり、査定前に修理しておくべきか迷う部分です。上記表の減額基準通り、減額される費用は1万円以上で、減点費用よりも修理費用の方が高額になるケースも少なくありません。へこみは売却前に修理すべきか、詳しく解説します。
結論、自分で修理はせずに査定してもらった方が良い
へこみがあると1万円以上の減点があるのであれば、1万円以下で修理できるものも市販されているため、自分で直した方がお得だと考えるかもしれません。しかし、素人が直そうとした場合、色味の違いや塗装のヨレ、ムラなどが出やすく、きれいに修理することは難しいです。
査定士は車のプロなので、色ムラやヨレなどはすぐに見抜かれてしまいます。こういった場合、直っていない状態と同等の扱いになってしまうため、結局減額されてしまいます。そのため、修理に自信がない場合は、修理をせずにそのまま査定を受けましょう。
査定前に業者に修理を依頼した方がいい?
修理をプロに任せた場合、査定額が減点されない程度に仕上げることができます。しかし、板金や交換の修理費用は、査定で減額される費用よりも高額になるのが一般的です。
板金費用は、車種や修理箇所によって異なり、小さな修理でも高額になるケースがあります。また、パーツの交換であれば、100万円を超えてくる修理もあるので必ず修理前に見積もりを依頼しましょう。見積もりを見て、減額される費用と比較して判断することがおすすめです。
へこみ以外に査定額に影響する要因
ここまでへこみに焦点を当てて解説してきましたが、査定額に影響する要因は他にもあります。査定では車種や走行距離、グレード、内装外装の状態など多くのポイントを見ています。査定で見るポイントについて詳しく解説します。
ボディカラーやグレード
ボディカラーによっても査定額に差がつきます。ブラックやホワイトといったスタンダードなカラーは幅広い世代から人気があり、時代に左右されにくいため、安定して高い評価を得やすい特徴があります。車種やカラーによっては、20万円以上の差がつくことも珍しくありません。
また、特別仕様車や限定車に設定される特殊なカラーは、市場で希少価値が高く評価される傾向にあります。こうしたカラーは一部のコアな需要があるため、査定時にはプラス評価を得ることが多いといえます。ただし、人気の度合いや市場の動向により評価が異なる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
人気のグレードや上位グレードも査定額を左右する重要な要素です。グレードによって装備や意匠が異なり、オプションが充実していることが高い評価につながります。購入の段階で人気のあるグレードを選ぶことで、売却時に有利になる可能性が高まります。
人気オプションの有無
人気のオプションが付いている場合、査定額にプラスになるケースもあります。オプションは大きく分けて、メーカーオプション、ディーラーオプション、社外オプションの3種類です。
メーカーオプションは、新車を作る際に取り付けられているため、最も評価が高くなります。特に評価が上がりやすいものとして、サンルーフ、安全装備、本革シートがあげられます。なお、本革シートはオプションとして評価は高くなりますが、キレやヨレにより評価が下がりやすいため注意が必要です。
ディーラーオプションは、車を製造後にディーラーで取り付けるオプションのため、後付けが可能です。後付けができるため、メーカーオプションよりも希少性は低いですが、アルミホイールやエアロパーツ、ナビは評価が高くなる傾向です。
社外オプションは、ユーザーによって好みが分かれてしまったり、場合によっては車の統一感がなくなったりと、一般的には高い評価を得にくいです。
車の取扱説明書やスペアキーといった付属品
車の取扱説明書やスペアキーといった付属品の有無も、査定額に影響します。
スペアキー、取扱説明書、保証書などがある場合はプラスの評価になりますが、もしお手元になければ無理して準備する必要はありません。これらは、もし持っていれば査定時に揃えておきましょう。
内装や外装に傷がないか
内装や外装の傷は、査定額に影響します。内装ではシートの汚れやキレ、ヨレがないか、ハンドルやパネルの状態などを確認します。車内の臭いは査定の評価に大きく影響するポイントです。ペットやタバコ、過度な芳香剤の匂いなど、匂いが染み付いてしまっている場合は減点対象となります。
外装では、傷や塗装の色褪せ、塗装割れなどが評価ポイントです。見るポイントとしては、へこみと似ており、傷の大きさや範囲が査定額に影響します。
エンジンや足回りが良好かどうか
エンジンや足回りの状態も査定額に影響します。エンジンは、チェックランプがついていないか、異音がしていないかなどが判断基準となります。チェックランプがついてしまっている場合、買い取ってもらえない可能性もあるので注意しましょう。
足回りにおいては、ホイールのガリ傷、へこみ、マフラーの状態などが評価ポイントです。タイヤの摩耗具合も評価に影響します。スタッドレスタイヤがあるとプラスになる場合もあるので、持っている場合は準備をしておきましょう。
走行距離がどれくらいか
走行距離は1年で1万㎞を基準に判断し、この基準を超えるとマイナスの評価になります。査定額が変わる基準として、1万㎞未満、3万㎞未満、5万㎞未満、8万㎞未満、10万㎞未満を節目に金額に差がでます。
走行距離が短いと査定額は高くなりやすい傾向ですが、年式に対してあまりにも走行距離が短いと動かしていない車と判断され、マイナスの評価になるので注意しましょう。
年式はどれくらいか
一般的に年式は新しければ新しいほど査定の評価が高くなります。例外として、希少価値が高い車や、ピンポイントで人気の年式がある場合、その年代の車だけ査定額が高くなっている可能性があります。
例えば走行距離約2万kmのトヨタアクアの場合、2023年式が約200万円、2018年式が車両で約130〜150万円で販売されており、年式が5年古くなると約50万円下がっています。
取り外しが難しい社外品の装備
社外品のパーツは純正パーツに比べるとあまり高い評価にはなりません。取り外しが難しい社外品がついている場合、好みが偏るため査定で不利になる場合があります。また、ボディや内装を加工しなければならないパーツの場合、取り付け方によっては大きく減額されるポイントです。
社外品をつける場合は、大きな加工が必要なパーツは避け、簡単に取り外しできるよう工夫し、純正部品を保管しておきましょう。
ハイブリッドは海外(新興国)でのリセールが悪く、高い査定額がつきにくい可能性も
国内でハイブリッド車は人気ですが、海外での人気はあまり高くありません。日本と海外では車の乗り方が異なり、海外では乗り潰すことが主流の国が多い傾向です。そのため、古くなるとバッテリーやモーターの交換が必要になるハイブリッド車は人気がありません。
国内においてはハイブリッド車の需要が高いため、輸出を考えず国内で売る場合は査定額が高くなる可能性があります。愛車を高く売りたい方は、ぜひ最強買取にお問い合わせください。正しい情報をもとに、スムーズな車の売却が実現できます。
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