突然の車の故障は、ドライバーにとって大きな不安をもたらします。自走不可能な状況に陥ったとき、頼りになるのがレッカーサービスです。
この記事では、車の故障でレッカーが必要になったときの流れを詳しく解説します。いざというときに慌てないために、レッカーを呼ぶ際の流れや注意点、費用の相場などを事前に把握しておきましょう。
目次
車の故障でレッカーを呼ぶタイミング

車が故障した際、どのような場合にレッカーを呼ぶべきか迷う方もいるでしょう。安全を確保し適切に対応するために、レッカーが必要なケースを理解しておきましょう。主なケースは、以下の通りです。
- 交通事故で大きく破損した
- タイヤのパンクや故障で自走できない
- 走行はできるが保安上に問題がある
それぞれのケースについて、詳しく見ていきましょう。
交通事故で大きく破損した
交通事故で車が大きく破損した場合は、レッカーを呼んだ方がよいでしょう。自走可能に見えても、安全上の観点から走行しないほうが賢明です。
外見上は損傷が軽微に見えても、車の骨格部分にダメージを受けている可能性があります。無理に走行を続けると、二次被害を引き起こしたり、故障を悪化させたりする恐れがあるため注意してください。
タイヤのパンクや故障で自走できない
タイヤのパンクやバースト、故障などによって車が自走できなくなった場合は、レッカー移動が必要になります。タイヤは車の走行を支える重要なパーツです。
1本でもパンクしたり故障したりすると、安全な走行はできません。無理に走行すると、ホイールや車体にも損傷を与える可能性があります。
走行はできるが保安上に問題がある
走行はできるものの、ハンドルやウインカーが正常に作動しなかったり、ブレーキランプがつかなかったりして保安基準に適合しない状態のときは、レッカー移動が必要です。これは、道路交通法第62条の「整備不良車両の運転の禁止」によって定められています。
保安上の問題は、視界不良や制動力の低下などを引き起こし、重大事故につながる恐れがあります。自走可能な場合でも、無理に運転せずレッカー移動を選択しましょう。
車故障時にレッカー移動させるときの流れ

車が故障して自走できなくなった場合、レッカー移動が必要になります。ここでは、レッカー移動の手順を時系列で解説します。
- 事故の場合は、まず警察や消防へ連絡する
- JAFもしくは保険会社へ連絡する
- レッカー車に同乗して修理工場へ行く
- 修理期間中の自動車は自分で手配する
解説する手順を参考に、落ち着いて行動するようにしてください。
事故の場合は、まず警察や消防に連絡する
交通事故に遭ってしまった場合、まずは落ち着いて状況を確認し、必要に応じて警察や消防に連絡しましょう。対人事故の場合、まずは負傷者の救護を最優先し、警察や消防に連絡します。負傷者の有無や状態、事故現場の住所などを正確に伝えましょう。
事故現場では、二次災害を防ぐための安全確保も重要です。ハザードランプを点灯し、発煙筒や停止表示板を設置して後続車に注意を促しましょう。可能であれば、事故現場の写真や車両の状態を写真で残しておくと、後々の手続きに役立ちます。
JAFもしくは保険会社へ連絡する
周囲の安全確保ができたら、ロードサービスを提供しているJAFまたはご自身の加入している自動車保険会社に連絡しましょう。
車両保険にロードサービスが付帯されている場合は、保険会社へ連絡します。保険会社は、提携しているレッカー業者を手配するため、先にレッカー業者へ直接連絡すると、保険適用外となったり保険金が全額保証されなかったりする可能性があります。
車両保険にロードサービスが付帯されていない場合や、JAFの会員である場合は、JAFに連絡しましょう。JAF会員であれば、一定距離のレッカーが無料となります。
レッカー車に同乗して修理工場へ行く
レッカー移動が決まったら、レッカー車に同乗して修理工場へ向かいます。ただし、同乗できる人数には限りがあるため、複数人で乗車する場合は事前に確認しておきましょう。レッカー車に同乗できない場合は、タクシーや公共交通機関を利用して修理工場へ向かうことになります。
修理工場に到着したら受付を済ませ、車の状態を詳しく説明します。修理費用や修理期間の見積もりを確認し、納得したら修理を依頼する流れです。
修理工場に車を預けた後は、公共交通機関やタクシーなどを利用して帰宅することになります。家族や友人に送迎を依頼しておくのも一つの手です。
修理期間中の自動車は自分で手配する
車の修理中に代車が必要な場合は、ご自身でレンタカーを手配しなければなりません。ただし、保険会社や保険内容によっては、車両保険に加入しており、かつ保険会社の提携修理工場で修理する場合には、代車を無料で提供している場合があります。
代車の有無や条件については、事前にご自身の保険会社に確認しましょう。
レッカー業者を呼ぶ際に覚えておきたいポイント

レッカー業者を何度も呼んだ経験がある方は少ないでしょう。初めてレッカー業者を呼ぶときは、何かと不安になるものです。
ここでは、いざというときに慌てないために、覚えておきたいポイントを3つ挙げます。
レッカー業者はJAFか保険会社のどちらかを選ぶ2択
レッカー移動が必要になった際、レッカー業者を手配する方法は主に2つあります。JAFに依頼する方法と、加入している自動車保険会社に依頼する方法です。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、状況に応じて適切な方を選びましょう。
JAF | 保険会社 | |
メリット | 会員じゃなくても利用できる | 保険会社によっては、レッカー費用が無料になったり割引されたりする |
デメリット | 距離や作業内容によっては費用がかかる | レッカーサービスが付帯されていない保険だと利用できない |
連絡先 | 電話番号:0570-00-8139 短縮ダイヤル:#8139 | 各保険会社の連絡先 |
どちらを選ぶべきかは、加入している保険の内容や、現在の状況によって判断する必要があります。例えば、自動車保険に充実したロードサービスが付帯されている場合は、保険会社に連絡するのが良いでしょう。
JAF会員であり、保険のロードサービスが限定的な場合は、JAFに依頼する方がメリットが大きいケースもあります。
緊急避難が必要なときは近くのレッカー会社へ連絡する
事故により道路を塞いでいる、二次被害の発生が懸念されるなど、緊急性の高い状況では、警察が「緊急避難」としてレッカー車を手配することがあります。
緊急避難では、迅速な移動が求められるため、保険会社によるレッカー手配を待つ猶予はありません。そのため、事故現場付近のレッカー会社に直接依頼することになります。
付近のレッカー会社が不明な場合は警察が紹介してくれますが、この場合は保険適用外となり有償となる可能性があります。
ただし、発生したレッカー代は事故に関わる直接的な損害として認識されることが多く、保険会社によっては保険金が支払われる場合もあります。警察がレッカーを手配した場合は、領収書やレッカー利用を証明する書類を保管しておくと、保険金請求手続きがスムーズです。
レッカー車にかかる料金は時間や道路状況によって異なる
レッカー費用は、依頼する業者や車の状態(全く動かせないか、作業に支障がない範囲で動かせるかなど)によっても異なります。多くの業者では、10,000~15,000円程度の基本作業料に、移動距離、時間帯、場所に応じた料金を加算する料金体系を採用しています。総額20,000~30,000円程度が一つの目安といえるでしょう。
例えば、JAFにレッカーサービスを依頼する場合、普通車が昼間の一般道路で故障し、付帯作業なく10km先の修理工場へ運搬した場合、非会員であれば基本作業料15,700円に距離料金8,300円(1kmあたり830円)が加算され、合計24,000円かかります。一方、JAF会員であれば、基本作業料と15kmまでの距離料金が無料になるため、同条件であればレッカー費用は発生しません。
JAFの詳しい料金は、公式HPでご確認ください。
レッカー利用時の注意点

レッカーサービスを利用する際の注意点について、以下で詳しく解説します。状況によってはレッカー移動ができないケースもありますので、事前に確認しておきましょう。
事故の場合は相手の車はレッカーできない
事故に遭い、自分の車が損傷した場合、ご自身の加入している保険会社やJAFのロードサービスを利用してレッカー車を手配できます。しかし、相手がいる事故の場合、自分のロードサービスで相手の車をレッカーすることはできません。
相手方の車両をレッカーする必要がある場合は、相手方が自身の保険会社またはJAFに連絡し、手配を依頼する必要があります。これは、JAF会員であっても、ご自身の自動車保険にロードサービスが付帯されていても同様です。
車検切れの車はレッカー移動できない
車検が切れている車は、公道の走行ができません。これは道路運送車両法で禁止されているためです。したがって、自走して修理工場へ移動することも、レッカー移動もできません。
車検切れの車を移動させるには、仮ナンバーを取得するか、積載車を利用する必要があります。レッカー業者に依頼すれば、積載車での運搬を手配してくれるでしょう。手放す予定がある場合は、買取業者に依頼する方法もあります。
廃車済みの車はレッカー移動できない
廃車手続きが完了した車や、自宅に停めてある動かなくなった車などは、レッカー移動ができません。これは、ロードサービスの定義が「走行中に走行不能になった場合」に限られているためです。
ただし、例外として一部の保険会社では、廃車手続き中の車でもレッカー移動に対応している場合があります。廃車を検討している方は、契約している保険会社に確認してみる価値はあるでしょう。
また、廃車買取業者に依頼する方法もあります。動かなくなった車の買取にも対応している業者もあるため、相談してみるとよいでしょう。
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