ジムニーのリセールバリューは高い？人気の中古車の特徴を詳しく解説

近年、ジムニーの中古車市場が盛り上がりを見せています。新車の人気が高く入手困難な状態が続いていることから、中古車であっても高値で取引されるケースが多くなっているのです。では、実際いくらで買い取ってもらえるのでしょうか。

本記事では、中古車市場においてジムニーが人気の理由、リセールバリューの実態・残価率、特に価値が高くなりやすい車の特徴について詳しく解説します。

ジムニーの中古車が人気の理由

まずは、ジムニーが中古車市場で人気を集めている理由を見ていきましょう。

新車の納車に時間がかかる

ジムニーの中古車人気が高まっている背景に、新車の納期が長いことが挙げられます。人気ゆえに供給が追い付かず、グレードによっては納車までに1年以上かかるケースも少なくありません。しかし、中古車であれば状態のよい車両を手早く入手できます。

多少割高でも即納を優先する人が多いため、中古車の需要が高まり、リセールバリューを押し上げているのです。

オフロード性能に優れている

新車・中古車問わず、ジムニーが人気の理由の一つに、優れたオフロード性能があります。ラダーフレーム構造と本格的な四輪駆動システムを備えており、悪路や山道でも安定した走行が可能です。

そのうえ車体がコンパクトなため、都市部の細い道でも取り回しがしやすく、アウトドア用途から日常使いまで幅広く対応できるのも強みです。実用性の高さが幅広い層からの支持につながり、中古車としての需要を押し上げる要因になっています。

国内だけでなく国外からの需要も高い

ジムニーは日本国内だけでなく、海外でも高い人気を集めています。その優れた走破性能と信頼性は世界中で評価されており、一部の地域では新車の納車まで数年待ちになるほどともいわれています。

国際的な人気を背景に、海外向けの販路も広く確立されており、日本国内で流通したジムニーが海外市場へ多数輸出されているのが現状です。こうした影響もあり、国内の中古車市場でもジムニーは高い価値を維持し続けています。

モデルチェンジの周期が長く旧型でも価値が保たれる

一般的な乗用車は4〜6年ごとにモデルチェンジが行われる傾向がありますが、ジムニーはその周期がとても長いことで知られています。実際、2018年のモデルチェンジは約20年ぶりの大幅な刷新でした。

新型の登場までに時間がかかることで、旧型モデルに乗ることへの抵抗感が少なくなり、中古車としての価値が落ちにくくなります。また、新旧モデルで大きなイメージの差がないため、見た目の古さを感じにくいことから、中古市場でも安定した人気を維持しています。

ジムニーのリセールバリュー

ここからは、ジムニーのリセールバリューを経過年別に見ていきましょう。状態によって買取相場は異なるため、あくまで目安の一つとしてください。

1年以内

ジムニーは新車の納車待ちが長期化している影響もあり、1年以内（登録から1年未満）の中古車は高いリセールバリューを維持しています。人気グレードやカラーだったり、オプションがついていたりする場合は、買取相場が新車価格を上回るケースも珍しくありません。

ジムニー1年以内モデルのリセールバリュー・残価率

グレード	新車価格	平均買取相場	残価率
XC	200万円	約194万円	97%
XC MT	190万円	約183万円	96%
XL	188万円	約178万円	95%

3年落ち

ジムニーは、3年落ちの中古車でも高いリセールバリューを維持しています。人気グレードや低走行車を選べば、数年後の売却時にも高値での査定が期待できるでしょう。

ジムニー3年落ちモデルのリセールバリュー・残価率

グレード	新車価格	平均買取相場	残価率
XC AT	187万円	約180万円	96％
XC MT	177万円	約147万円	83％
XL AT	171万円	約166万円	97％
XL MT	161万円	約158万円	98％

5年落ち

一般的に、5年落ちの中古車であれば残価率も下がりますが、ジムニーはグレード・駆動方式に関わらず、リセールバリューが高水準を維持しています。

ジムニー5年落ちモデルのリセールバリュー・残価率

グレード	新車価格	平均買取相場	残価率
XC AT	187万円	約153万円	82%
XC MT	177万円	約156万円	88%
XG AT	158万円	約137万円	87%
XG MT	148万円	約145万円	98%

7年落ち

ジムニーの中古車は7年落ちの車両でも、残価率はおおよそ50％前後を維持しており、状態のよい個体であれば70％近くに達するケースもあります。年数が落ちても、値崩れしにくい車種といえるでしょう。

ジムニー7年落ちモデルのリセールバリュー・残価率

グレード	新車価格	平均買取相場	残価率
ランドベンチャー AT	169万円	約84万円	50％
ランドベンチャー MT	158万円	約81万円	51％
XG AT	140万円	約66万円	47％

ジムニーシエラのリセールバリュー

ジムニーは日本の軽自動車規格に適合したモデルで、排気量660ccのエンジンやコンパクトなボディサイズが特徴です。一方でジムニーシエラは、排気量1.5Lのエンジンを搭載した普通車規格のモデルとなり、ボディサイズも全幅が広く、バンパーやフェンダーがワイド化されています。高速道路や長距離ドライブ、アウトドアでの悪路走行時には、ジムニーより余裕のある走りが可能です。

リセールバリューも、ジムニーシエラの魅力の一つです。生産数が少なく新車の納期が長いため、中古車市場では新車価格を上回る高値で取引されることも珍しくありません。使い勝手がよいうえに長く乗っても高く売れる、資産価値の高い車種です。

ジムニーシエラのリセールバリュー・残価率

経過年数	グレード	平均買取相場	残価率
1年以内	JC	約245万円	112.2％
	JC MT	約233万円	111.8％
	JL	約220万円	106.7％
1年	JC	約225万円	103.0％
	JC MT	約208万円	99.8％
	JL	約203万円	98.4％
3年	JC	約240万円	115.1％
	JC MT	約213万円	107.3％
	JL	約229万円	116.7％
5年	JC	約202万円	98.2％
	JC MT	約176万円	89.8％
	JL MT	約168万円	91.5％
7年	JC	約195万円	97％
	JL	約177万円	96％
	ベースグレード	約106万円	63％
	ランドベンチャー	約71万円	43％
	クロスアドベンチャー	約90万円	49％
10年	ベースグレード	約70万円	42％
	ランドベンチャー	約60万円	38％
	クロスアドベンチャー	約87万円	49％

リセールバリューのよいジムニーの特徴

リセールバリューが高いことで知られるジムニーのなかでも、特に人気が集中しているのが上位グレードのジムニーや、実用的なカスタムが搭載されている一台です。

最上位グレード「XC」が人気

ジムニーのなかでも、とくに高い人気を集めているのが最上位グレード「XC」です。その理由の一つが、充実した装備内容です。LEDヘッドランプやクルーズコントロールなど、日常使いに便利な先進機能が標準で備わっており、安全性や快適性に優れています。

また、専用アルミホイールやメッキパーツなど、外観にも高級感があり、デザイン性を重視するユーザーから支持されているのもポイントです。街乗りからアウトドアまで、幅広く対応できるバランスのよさが高く評価されています。

実用的なカスタムは評価されやすい

ジムニーのリセールバリューを高める要素に、実用的なカスタムがあります。たとえば、オフロード性能を強化するリフトアップやマッド（MT）タイヤ、スキッドプレートなどは、ジムニーとの相性も良く、中古車市場で高く評価される傾向があります。

また、純正のルーフキャリアやドラレコ、カーナビ、ETCといった装備も査定アップにつながる可能性が高いでしょう。

ジムニーシエラは海外からの需要が特に高い

海外市場からの人気が高いモデルが、ジムニーシエラです。優れたオフロード性能や堅牢なつくりが、世界各国で評価されているためです。とりわけマレーシアなどアジア諸国を中心に輸出の引き合いが強く、なかでも装備が充実したJCグレードは国内外ともに人気が高くなっています。

特に3年以内の比較的新しい車両は輸出先の年式規制に合致しやすいため、高値で取引される傾向があります。

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