【2025年最新】OBD車検とは?基本情報から費用、対象車種まで徹底解説

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「OBD診断って?」「自分の車がOBD車検の対象なのかわからない」など、最近話題の「OBD車検」に戸惑っている人も多いのではないでしょうか。「OBD車検」は、従来の車検に電子制御システムの状態を確認する「OBD診断」が追加される新しい検査方式です。見た目ではわからない不具合や環境性能の低下も、事前に把握できるようになります。

本記事では、OBD車検の基本情報から対象車種や検査内容、業者の選び方までを徹底解説します。

最後まで読んでいただければ、OBD車検への疑問や不安が解消するはずです。

そもそも車検の「OBD診断」とは?

まずは、車検のOBD診断について、次の2点を解説していきます。

  • OBDって何の略?その仕組みとは
  • 車検でOBD診断が「義務化」される背景とは

OBDって何の略?その仕組みとは

OBD(オンボードダイアグノスティクス)とは「On-Board Diagnostics(車載式故障診断装置)」の略です。近年、車には自動ブレーキや排ガス装置、ペダル踏み間違い時加速抑制装置など多くの電子制御システムが搭載されています。

さらに、電子制御システムの状態を常に監視し、不具合があれば自動で検出・記録する自己診断システムも搭載されています。それらに異常があるとドライバーに知らせてくれる、この自己診断システムが「OBD」です。

そして車に搭載されたOBDの記録するデータを車検で活用して、車の状態について検査するのが「OBD診断」です。車検時には、従来の検査項目に加えてOBD診断が行われます。

車検でOBD診断が「義務化」される背景とは

OBD診断が車検において義務化される背景として、以下の2点が挙げられます。

  • 自動車の電子制御化に対応し、大きな故障を未然に防ぐ「安全対策」
  • 排出ガス性能を維持することによる「環境対策」

安全対策

電子制御システムを搭載した車は確実に増えているものの、従来の車検では電子制御システムに関する検査がありませんでした。ところが電子制御システムの不具合は従来の目視や分解点検だけでは把握しきれないことも多く、大きな故障や事故に繋がりかねません。

そこで、車検時のOBD診断を義務化し、故障や事故を未然に防ぐことが目的です。

環境対策

大気汚染や地球温暖化対策として、排出ガスの管理は厳しくなっています。

より環境負荷の少ない車社会を実現するためにも、自動制御されている排出ガス性能のチェックは不可欠です。

より安全で環境負荷の少ない車社会を実現するために、OBD診断が義務化されます。

OBD車検の開始時期と自分の車が対象になるかを確認する方法

ここからは、OBD車検がいつから始まるのか、自分の車が対象かどうか、以下の2点について解説していきます。

  • OBD車検の開始スケジュール
  • 対象車種の確認方法と注意点

OBD車検の開始スケジュール

国土交通省の報道発表資料によると、OBD車検の「開始スケジュール」は以下の通りです。

  • 【国産車】2024年10月1日以降の保安基準適合証等の交付から
  • 【輸入車】2025年10月1日以降の保安基準適合証等の交付から

OBD車検は、対象車が初めて車検を受けるタイミングから適用されるため、すべての車が対象になるのは今後数年をかけて段階的に進む予定です。

対象車種の確認方法と注意点

国土交通省の発表によると、OBD車検の「対象となる車」は、以下の通りです。

  • 【国産車】2021年以降に販売された新型車(例外あり)
  • 【輸入車】2022年以降に販売された新型車(例外あり)

基本的に2021年(輸入車は2022年)以降に販売された新型車から段階的にOBDの搭載が義務化されているため、比較的新しい車が対象となります。なお、2021年以降に販売された車であっても、軽自動車や一部の特殊用途車両などは、OBD診断の対象外となっていることがあります。

逆に古い車でも一部対象となることがあるので、車検証やメーカー公式サイト、整備工場へ問い合わせるなどして確認しましょう。

OBD診断の具体的な検査内容と方法

ここからは、OBD診断が具体的にどういったものなのか、以下の2つを解説します。

  • OBD診断の具体的な検査内容
  • OBD診断の方法

OBD診断の具体的な検査内容

OBD車検では、次のような内容について検査が実施されます。

故障コード(DTC)の有無「特定DTC」と呼ばれる、車検に不合格となる重大な故障コードの有無をチェックする
電子制御装置(ECU)の診断状況ECUに記録された自己診断結果を確認する(一部の機能が診断未完了の場合、検査不合格となることもある)
チェックランプ(MIL)の状態エンジン警告灯(チェックランプ)が点灯しているか、点滅していないか確認する

OBD診断の方法

OBD車検は、次のような方法で進められます。

  1. 法定スキャンツールの準備:検査に使用するスキャンツールに、最新版の「特定DTC照会アプリ」をインストールします。
  2. 車両への接続:スキャンツールを車両のOBDコネクタに接続します。アプリを起動し、OBD検査の準備を整えます。
  3. 車両情報の入力:車検証のQRコードや電子車検証を読み取り、車両の情報をアプリに登録します。
  4. 検査データの送信:入力された車両情報を、検査機関(機構)のサーバーに送信します。
  5. 診断データの取得と照合:アプリがECU(電子制御装置)からDTC(故障コード)を読み取ります。取得したDTC情報を、機構サーバーへ送信します。
  6. 合否判定:機構サーバーが、送信されたDTCと「特定DTCリスト」を照合します。合否判定結果がスキャンツールへ返送されます。
  7. 結果の表示と記録:アプリ上に検査結果(合格/不合格)が表示されます。結果は検査記録簿に記載され、検査完了です。
特定DTCとは
特定DTCとは、国が定める特に重要な故障コードです。記録されていると車検に不合格となり、自動車の安全性や環境基準に影響します。

参照:OBD検査ポータル

エラー(DTC)で車検に通らないケースとは

不具合が見つかった場合は車検に通らないのは当然ではあるものの、OBD車検においてどのようなケースで車検に通らないことがあり得るのでしょうか。以下の2点を解説します。

  • エラーの種類と対処法
  • 車検に「通らない」代表的なケース

エラーの種類と対処法

ここからは、エラーの種類と対処法について、どのようなものがあるのか解説していきます。

エラーの種類

OBD車検では、OBDの検知する全てのエラーを読み取るのではありません。エラーコードにはさまざまな種類があり、緊急性の高いものから低いものまであります。

OBD車検では、その中でも車の安全性や環境性能に直接関わる重要なトラブルを示す、次のような「特定DTC」の有無を読み取ります。

排出ガス発散防止装置エンジンが排出する有害なガスを抑える装置
自動ブレーキ
(AEB/AEBS)
衝突の危険が高いと判断した時にブレーキを自動的に作動させるシステム
自動運転システムセンサーやAIで周囲を認識し、自動で走行する運転支援システム

上記の特定DTCの項目は、今後さらに車の電子制御技術が向上や重大事故の発生などにより、今後も増えることが予想されます。

エラーへの対処法

エラーを放置すると故障が悪化したり、安全走行に支障をきたす可能性があるため、エラー内容に応じて適切な対処が必要です。OBD車検で不合格になった際は、不具合箇所を修理して再度検査を受ける必要があります。

修理後には、故障コードをOBD診断機で消去した後、走行データを更新するために一定距離を走行する必要がある場合もあります。

車検に「通らない」代表的なケース

OBD車検に通らない代表的なケースには、次のようなものが挙げられます。

  • 特定DTCが1つでも検出された場合
  • システムの不正改造などが検知された場合
  • DTCが「モニター未完了」状態の場合(故障コードを修理・消去した直後など)
  • 車両側の通信不良やスキャンツールとの接続エラー
  • 過去の故障履歴がリセットされていなかった場合

OBD車検では、外見からは判断できない不具合もデータ解析によって検出されるため、従来の車検に比べて審査基準が厳しくなっています。

OBD車検を受ける際の業者の選び方

次に、OBD車検を受ける際の業者選びのポイントとして、以下の2点を解説します。

  • OBD診断に対応している整備工場の見分け方
  • 各車検業者のメリット・デメリット

OBD診断に対応している整備工場の見分け方

OBD診断に対応している整備工場を見分けるために、チェックするべきポイントは以下の通りです。

  • OBD診断に必要なスキャンツール(診断機)を導入しているか
  • スキャンツールを適切に操作できる整備士がいるか
  • 認証工場や指定工場であれば基本的に対応可能か

従来から車検で利用している工場でも、OBD診断に対応していない場合は車検を受けられないことがあるため、事前確認が必須です。特に輸入車は、特定の診断装置が必要になるケースが多く、対応可能な店舗が限られる傾向にあります。

自分で車を持ち込むユーザー車検の場合、国の検査場で実施されるためOBD車検に対応しています。車検の時期が近づいたら、希望する整備工場がOBD診断に対応しているかを早めに問い合わせておくと安心です。

各車検業者のメリット・デメリット

自動車の車検を依頼できる業者や手段は、主に以下の5種類です。

  • ディーラー
  • カー用品店
  • 車検専門店
  • 整備工場
  • ユーザー車検

それぞれに依頼するメリットとデメリットを紹介するので、OBD車検をどこで受けるかの参考にしてください。

車検業者メリットデメリット
ディーラー純正部品を使用するため信頼性が高いメーカー保証が活用できる技術的に安心感がある費用が割高になりやすい車検完了までに時間がかかることが多い
カー用品店普段使いの店舗で気軽に依頼できる割引や特典がある場合も多い整備内容が限定的なことがあり、対応にばらつきがあることも
車検専門店スピーディーな対応が可能費用が比較的安価最低限の整備にとどまることが多く、長期的な安心感に欠けることも
整備工場熟練の整備士が対応することが多く、技術力に期待できる柔軟な対応が可能な場合が多い「認証工場」の場合は別途車検場で検査が必要で、日数がかかる場合がある
ユーザー車検工賃不要で、費用を抑えられる自分のペースで受けられる整備や書類準備をすべて自分で行う必要があり、初心者にはハードルが高い

まとめ|車検を通すか売却かで迷ったら「最強買取」の無料査定を受けてみよう

2024年から段階的にスタートした「OBD車検」は、車の電子制御システムに対する新たな検査方式です。高い安全性と環境への配慮に有効な、次世代の車に対応した車検だといえます。

とくに2021年以降に販売された国産車、2022年以降の輸入車は、OBD車検の対象となる可能性が高く、今後の車検はますます高度化・厳格化されていきます。整備不良や特定DTCのエラーが残っていると、車検に通らないケースも珍しくありません。

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