住宅ローンがあっても車のローンは組める|「返済比率」と賢いローンの組み方を解説

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新しい車の購入を検討している人の中には、「住宅ローンがあると車のローンは契約できないのではないか」と疑問に感じる方も多いでしょう。確かに住宅ローンと車のローンはどちらも大きな金額の借り入れになるので、そのように感じるのも無理はありません。

しかし、しっかりとポイントを押さえれば、住宅ローンの借り入れがあっても、車のローンを契約することは可能です。そこでこの記事では、住宅ローンと車のローンが両立できる理由とその方法について詳しく解説します。

この記事でわかること
住宅ローンと車のローンを両立できる「返済比率」とは?
ローンの審査を通過しやすくする4つの方法
住宅ローンと車のローンを併用する際の2つの注意点
どうしてもローンが組めない場合の3つの対策

この記事を読めば、車のローン契約に関する不安が解消され、自分に適した方法を理解できるようになります。

住宅ローンと車のローンを両立させる鍵は「返済比率」

住宅ローンの借り入れがある方が車のローンを契約できるかは「返済比率」が非常に重要です。金融に詳しくない方には聞き慣れない言葉かもしれませんが、理解してしまえば難しいものではありません。

ここではローン契約について、以下の2つを解説します。

  • 「返済比率」とは
  • 住宅ローンと車のローンの金利の違い

「返済比率」とは?計算方法と目安を分かりやすく解説

住宅ローンと車のローンを両立させるには、まず「返済比率」を理解し、適切な範囲内に収めることが重要です。

返済比率とは
年収に対する年間総返済額の割合で、金融機関がローンの審査で最も重視する指標の一つです。返済比率が高いほど、返済能力が低いと判断され、審査に通りにくくなります。一般的に、無理なく返済できる理想的な返済比率は20%〜25%程度と言われており、金融機関の審査基準の多くは、新たなローンを含めて30-35%以下に設定されています。

返済比率は、以下の計算方法で算出できます。

返済比率の計算方法
ローン年間返済額の合計(住宅ローン+車のローン+その他のローン)÷ 年収 × 100

例えば

  • 年収400万円
  • 住宅ローン月々7万円(年間84万円)
  • 教育ローン月々2万円(年間24万円)

の方の現在の返済比率は以下のようになります。

108万円(84万+24万)÷400万円×100=27%

さらに、ここで毎月3万円(年間36万円)の車のローンを契約するとなると以下のとおりです。

144万円(84万円+24万円+36万円)÷400万円×100=36%

この場合、金融機関の審査基準(30〜35%以下)を超えてしまうため、審査を通過するのは難しいでしょう。

上記のように、自分の年収と返済額から返済比率を算出し、目安の範囲内に収まっているかを確認することで、審査を通過できる可能性を判断できます。

住宅ローンと車のローンの金利の違い

住宅ローンと車のローンでは金利が大きく異なるため、総返済額にも大きな差が生じます。一般的に住宅ローンの金利は0.5〜1.5%と低く、車のローンの金利は1.8〜5.0%と比較的高めに設定されています。金利が高いほど、総返済額は増加し、返済負担も重くなります。

ローンを選ぶ際には、金利の違いを比較検討し、できるだけ低い金利のローンを選ぶことが総返済額を抑えるために重要です。

車のローンの審査を通過しやすくする4つの方法

ここからは車のローンの審査を通過しやすくする具体的な方法を解説します。その方法とは以下の4つです。

  • 返済比率を下げる
  • 返済期間を調整する
  • 審査を通過しやすい金融機関を選ぶ
  • 信用情報を良好に保つ

それぞれ詳しく解説します。

返済比率を下げる

車のローンの審査に通過しやすくするには、返済比率を下げることが最も効果的です。返済比率を下げる具体的な方法として、以下の2つが挙げられます。

  • 【車のローン】の借入額を減らす
  • 【住宅ローン】を繰り上げ返済する

それぞれ詳しく解説します。

【車のローン】の借入額を減らす(頭金を増やす、車種を見直す)

返済比率を下げる方法の一つ目は、車のローンの借入額を減らすことです。借入額が減れば、当然、年間返済額も減少し、結果として返済比率が改善されます。

具体的には、以下のような方法が挙げられます。

  • 頭金を増やす
  • 購入する車種を変更する
  • 購入する車のグレードを下げる
  • 新車を諦めて中古車を検討する

無理のない範囲で借入額を減らすことが、審査通過への近道となります。

【住宅ローン】を繰り上げ返済する

住宅ローンの繰り上げ返済は、車のローンの審査対策として非常に有効になります。繰り上げ返済によって住宅ローンの残高が減り、年間返済額が減少することで、返済比率が改善されるためです。

ボーナスなどの臨時収入があった際に、住宅ローンの繰り上げ返済に充てることで、効果的に返済比率を下げられます。積極的に繰り上げ返済を行うことは、車のローンの審査を有利に進める有効な方法です。

返済期間を調整する

返済期間を調整することは、月々の返済額をコントロールし、返済計画を立てやすくする方法の一つです。返済期間を長くすれば月々の返済額は減りますが、総返済額は増えます。逆に短くすれば、月々の返済額は増えますが、総返済額は減ります。

そのため、借入期間を長めに設定すると、返済比率を下げることができます。例として、300万円を金利3%で借入した際どうなるか見てみましょう。

マイカーローン返済額比較例(金利3%、借入額300万円)
項目5年(60回払い)7年(84回払い)差額
毎月の返済額約53,900円約40,300円約-13,600円
総返済額約3,234,000円約3,385,200円約+151,200円
うち利息合計約234,000円約385,200円約+151,200円

返済期間を長くすると、月々の負担額は減ります。しかし総返済額は増えるため、その点を考慮する必要があります。収入や支出、ライフプランに合わせて無理のない返済期間を設定することで、審査に通過しやすくなります。

審査の通りやすい金融機関を選ぶ

複数の金融機関を比較検討し、ご自身にとって審査の通りやすい金融機関を選ぶという手段もあります。金融機関によって審査基準は異なり、返済比率の基準や金利、手数料なども異なるからです。

具体的な方法として、返済比率の基準が比較的緩い金融機関を探したり、住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で契約することで、金利優遇を受けられる場合があります。金利や手数料、保証料なども総合的に比較し、最も有利な条件の金融機関を選ぶことが、賢いローンの利用につながるでしょう。

信用情報を良好に保つ

ローン審査において、信用情報は非常に重要な要素であり、良好な状態を保つことが不可欠です。信用情報とは、クレジットカードやローンの利用履歴、支払い状況などを記録したものです。金融機関はこれを基に返済能力を判断します。

具体的には、以下のような履歴があると、審査に大きく影響し、不利になるでしょう。

  • 支払いの遅延(電話料金、公共料金、ローン返済など)
  • 債務整理
  • 自己破産など

日頃から支払い期日を守り、クレジットカードの利用状況に注意するなど、信用情報を良好に保つよう心がけてください。

住宅ローンと車のローン併用時の注意点2つ

ここからは、住宅ローンと車のローンを併用する際に注意すべき点として、以下の2つをご紹介します。

  • 家計の収支バランスをしっかり把握する
  • 将来のライフイベントも考慮する

どちらも重要なポイントのため、十分に理解しておきましょう。

家計の収支バランスをしっかり把握する

住宅ローンと車のローンを併用する際は、家計の収支バランスをしっかりと把握し、無理のない返済計画を立てることが最も重要です。2つのローンを抱えることで、毎月の返済負担が大きくなり、家計を圧迫する可能性があるためです。一般的に、無理なく返済できる理想的な返済比率は20%~25%程度と言われています。

収入と支出を詳細に把握し、毎月の返済額に加えて、固定費や変動費も考慮に入れた上で、返済可能な金額を算出する必要があるでしょう。家計簿をつけたり、ファイナンシャルプランナーに相談するなどして、収支バランスを正確に把握し、無理のない返済計画を立てましょう。

将来のライフイベントを考慮する

住宅ローンと車のローンを併用する際は、将来のライフイベントも考慮した長期的な視点での返済計画が不可欠です。子どもの教育費、住宅の修繕費、老後資金など、将来的に大きな出費が必要となる可能性があるためです。

例えば、子どもの進学時期には教育費とローンの返済が重なり、家計が苦しくなることも考えられます。ライフプランシミュレーションなどを活用して、将来の収支を予測し、余裕を持った返済計画を立てることが重要です。

ライフプランシミュレーションとは将来の人生設計(ライフプラン)において、いつ、どのようなイベントが発生し、どのくらいの費用が必要になるのか、また、どの時点でどの程度の収入が見込めるのかを時系列で具体的に予測し、可視化することです。

どうしても車のローンが組めない場合の対策方法3選

最後に、返済比率や信用情報など、審査で重要となる項目について理解したものの、どうしても車のローンが組めない場合の対処方法を解説します。その方法として、以下の3つが挙げられます。

  • 現金購入や中古車の検討
  • カーリースやカーシェアリングの利用
  • 今の車を高く売り頭金を増やす

それぞれ詳しく見ていきましょう。

現金購入や中古車の検討

ローンが組めない場合でも、現金購入や中古車、軽自動車の購入を検討することで、車を所有する選択肢を残せます。車の購入方法には、ローン以外にも、現金一括払いや、価格帯の低い中古車・軽自動車を選ぶという選択肢があるからです。

予算内で購入できる中古車や軽自動車を探したり、貯蓄を増やして現金で購入することで、ローンの金利や手数料の負担がなくなります。ローン審査に通らない場合でも、視野を広げて検討することで、車を持つという選択肢は十分にあります。

カーリースやカーシェアリングの利用

車を所有しなくても、カーリースやカーシェアリングを利用する方法があります。カーリースやカーシェアリングは初期費用を抑えられ、月々の支払いが一定のため、予算管理がしやすくなります。

カーリースとカーシェアリングの比較
特徴カーリースカーシェアリング
利用形態月単位の契約(数年単位が一般的)時間単位での利用(数十分~数時間、数日など)
料金体系月額定額料金(車両代、税金、保険料などを含む)利用時間に応じた料金(+初期費用や月額基本料)
利用できる車契約した特定の車両ステーションにある複数の車両(車種を選べる場合も)
メンテナンス基本的にリース会社負担(プランによる)運営会社負担
メリットマイカー感覚で利用できる初期費用を抑えられるメンテナンスの手間がない短時間利用がお得様々な車種に乗れる使いたい時だけ利用できる
デメリット中途解約しにくい(違約金発生の場合あり)長期間利用しない場合でも料金が発生カスタマイズが制限される利用開始や返却場所が限定される予約が必要(直前だと空きがない場合も)長距離利用は割高になる場合がある

自身のライフスタイルや車の利用頻度に合わせてカーリースやカーシェアリングを検討することで、効率的に車を利用できます。

今の車を高く売り頭金を増やす

現在の車を高く売却し、その資金を新しい車の購入資金に充てることは、ローン審査を有利に進める上で非常に有効です。車の売却で得た資金を頭金に充てることで、ローンの借入額を減らし、返済比率を下げられるためです。

複数の買取業者に査定を依頼し、最も高い価格で買い取ってくれる業者を選ぶことで、より多くの資金を確保できます。愛車を少しでも高く売ることが、新しい車への乗り換えをスムーズに進める鍵となります。

参考記事:車を高く売るためのポイントは?査定前の準備から価格交渉までを解説

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