親名義の車を売却する方法｜必要書類からケース別の手続き方法まで徹底解説

「親名義の車の売却方法を知りたい」「そもそも親名義の車は自分にも売却できるのか」 といった疑問をお持ちではないでしょうか。車の売却は一般的に所有者自身が行うものですが、親が入院していたり、施設に入所していたりする場合に子が親名義の車を売却するケースはよくあります。

しかし、名義が自分ではない場合の手続きに慣れている人は少なく、不安に感じるのは当然です。結論から言うと、法律的にも代理での売却が可能です。ただし、親が存命の場合と、すでに亡くなっている場合で手続きが異なります。

この記事では、親名義の車の売却手続きについて状況別に詳しく解説します。

この記事でわかること 親名義の車を売却する際に必要な基本書類 ケース別手続き方法 親名義の車を売る際の注意点 信頼できる買取業者の選び方

ぜひ最後までお読みいただき、スムーズに手続きを進める参考にしてください。

存命であれば親の同意を得てトラブル回避を！

名義人である親が存命の場合、売却の前に必ず親の同意を得る必要があります。同意を得ることで、売却後のトラブルを未然に防げます。

では、実際に同意を得るべき項目とはどういったものなのでしょうか。主に以下のような項目が挙げられます。

同意を得るべき項目 売却の理由: なぜ車を売却するのかを親と明確に話し合いましょう。 売却時期: 売却を行うタイミングを親と共有しておくことで計画が立てやすくなります。 売却代金の分配方法: 売却後の代金をどのように扱うか、親と事前に合意を取ることが大切です。

なお、トラブルになる可能性がある場合は、書面でのやり取りをおすすめします。書面に残すことで後から内容を確認しやすくなり、発言の食い違いを防ぐことができます。

また、問題が発生した際には証拠としても有効に活用できるため、スムーズな解決が期待できます。

親名義の車を売却する際に必要な基本書類

親名義の車を売る際は、いくつかの基本書類が必要です。ここでは、必要な書類とその注意点について詳しく説明します。

書類	備考
所有者の実印
所有者の印鑑登録証明書	発行後3か月以内
自動車検査証（車検証）
自賠責保険証明書
リサイクル券
納税証明書
譲渡証明書	業者に用意してもらうことが多い

これらの書類を前もって用意しておくことで、スムーズに売却手続きを進めることができます。状況によっては、基本書類に加えて追加の書類が必要になる場合があります。

例えば、親が高齢で自ら手続きを行うのが難しい場合は、代理人が手続きを進めるための委任状が必要です。このようなケースについては、次の項目でさらに詳しく解説します。

親名義の車を売却するための4つのケース別手続き方法

親名義の車を売却する際、状況によって必要な手続きや書類が異なります。

ここでは、以下の4つのケースごとに詳細な手続き方法を解説します。ご自身の状況に合った項目を参考にしてください。

• 親が手続きに同席できる場合
• 存命だが同席できない親の代わりに手続きする場合
• 親が他界した場合
• 親が認知症などで判断力がない場合

親が手続きに同席できる場合

所有者である親が手続きの場に同席できる場合には、追加書類は必要ありません。書類への記入や押印を親自身にしてもらうことで、通常の売却手続きと同様の流れで進めることができます。

売却の手順 必要書類を揃える 買取業者の選定 売却 買主が名義変更

追加書類: なし

存命だが同席できない親の代わりに手続きする場合

親が病気や高齢などの理由で外出できず、手続きの場に同席できない場合には、「委任状」を用意する必要があります。

委任状とは 委任状は、所有者が代理人に手続きを委任する意思を証明する書類です。委任状には以下が必要となります。 所有者の実印の押印 所有者の印鑑登録証明書

委任状は、買取業者が用意していることが多いですが、国土交通省ホームページからダウンロードすることもできます。さらに、代理人の実印と印鑑登録証明書も揃えておきましょう。

売却の手順 必要書類を揃える 買取業者の選定 売却 買主が名義変更

追加書類：委任状、代理人の実印、代理人の印鑑登録証明書（発行日より3か月以内）

親が他界した場合

親が他界している場合、車の売却を進めるにはまず相続人に名義を変更する必要があります。相続人が一人の場合と複数人の場合で手続きが異なるため、状況に応じた手順を確認してください。

相続人が一人の場合

相続人が一人の場合には、特に協議を行う必要がないため手続きは比較的簡単です。基本書類に加えて、親の死亡を証明する「戸籍謄本（除籍謄本）」を用意して、運輸支局で名義変更を行います。

売却の手順 必要書類を揃える 運輸支局で名義変更 買取業者の選定 売却 買主が名義変更

追加書類：戸籍謄本（除籍謄本）、相続人の実印と印鑑登録証明書

相続人が複数人の場合

相続人が複数いる場合には、名義を誰にするかを相続人全員で協議する必要があります。この際には、「遺産分割協議書」が必要です。

遺産分割協議書とは 遺産分割協議書は、相続人が複数いる場合に遺産の分配内容を記載し、全員の実印を押印した書類です。この書類を基に名義変更を行います。（参考：法務局「登記申請手続きのご案内」）

例えば、あなたの他に2人の相続人がいたならば、3人で話し合い親名義の車を誰が相続するのかを決めます。あなたが相続することに3人全員が同意し、遺産分割協議書に署名と押印をしてはじめて名義変更が可能になります。

売却の手順 遺産分割協議を行い車の相続人を決める 必要書類を揃える 相続人が陸運局へ出向いて名義変更 買取業者の選定 売却 買主が名義変更

追加書類：相続人全員の実印が押印された遺産分割協議書、相続人全員の印鑑登録証明書

親が認知症などで判断力がない場合

親が認知症などで判断力を失っている場合には、「成年後見人」を立てる必要があります。

成年後見人とは 成年後見人は、認知症や精神障害などで判断力を失った人の財産管理や生活における重要な決定を代行するために法的に認められた者です。（参考資料:厚生労働省「成年後見制度」）

成年後見人が選任されると、車の売却には成年後見人の許可が必要です。あなたが成年後見人でない場合、成年後見人の実印を押印した委任状と印鑑登録証明書が必要です。

売却の手順 成年後見人を立てる 必要書類を揃える 買取業者の選定 売却 買主が名義変更

追加書類：成年後見人指定者の実印を押印した委任状と印鑑登録証明書、代理人の実印と印鑑登録証明書

親名義の車を売る際の注意点3つ

親名義の車を売る際には、以下の3つのポイントを押さえることで、スムーズかつ安心して手続きを進めることができます。

• 任意保険の等級を引き継ぐ手続きを忘れない
• トラブルを避けるために書面での確認を行う
• ローン残債がある場合は完済する必要がある

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

任意保険の等級を引き継ぐ手続きを忘れない

車を売却する際、任意保険の解約手続きを行う必要があります。その際、同居している親族であれば、親の任意保険の等級を引き継ぐことが可能です。

保険料を抑えられるという大きなメリットがあるため、忘れずに手続きしましょう。

任意保険の等級とは 任意保険の等級は、保険料率を決定する基準となる数字です。1等級から20等級まであり、新規契約では通常6等級から開始し、2台目の契約では条件により7等級から始まる場合があります。 1年間無事故の場合は等級が上がり割引率が増加しますが、反対に保険を使用すると等級が下がり、保険料が割増になるのが一般的です。任意保険は同じ保障内容であっても、等級に応じて保険料に大きな差が生じます。

親の等級がご自身より高い場合は、引き継ぎを検討するのが得策です。引き継ぎを行うには、保険会社に連絡して必要書類を準備する必要があります。

親族関係を証明する書類や保険契約の詳細が求められるため、事前に確認してスムーズな手続きを心がけましょう。

トラブルを避けるために書面で確認を行う

親名義の車を売却する際には、トラブルを未然に防ぐため書面で確認事項を残すことが重要です。口頭でのやり取りだけでは認識の違いが生じ、思わぬ揉め事に発展する可能性があります。

特に親が亡くなり、相続人が複数いる場合は、相続人全員の合意や売却金の分配方法を明確にするため、書面を作成しておくことをおすすめします。書面での確認は、親族間の関係を良好に保つだけでなく、後々のトラブルを防ぐための有効な手段です。必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら進めると良いでしょう。

ローン残債がある場合は完済する必要がある

ローン残債がある場合には、車検証の所有者がローン会社やディーラーになっているケースがほとんどです。この場合、車を売却するにはローンを完済し、所有権を買取業者に移す必要があります。

ローンを完済すると、ローン会社から「所有権解除書類」が発行されます。この書類を使用して運輸支局で所有権移転手続きを行います。所有権移転には、車検証、印鑑登録証明書、譲渡証明書などの書類も必要です。事前に必要書類を確認し、準備を整えることで手続きをスムーズに進めることができます。

所有者がローン会社である場合の詳しい手続きについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

信頼できる買取業者の選び方3選

親名義の車を安心して売却するためには、信頼できる買取業者を選定することが重要です。以下の3つのポイントを参考に、適切な業者を見極めましょう。

• 一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)に約款の監修を受けた事業者
• 自社の販売店を持つ業者
• 口コミやレビューで高評価を得ている業者

JPUCに約款の監修を受けた事業者

一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)は、自動車業界の健全化を推進し、消費者が安心してサービスを受けられる環境を整える団体です。JPUCに約款の監修を受けた業者は、顧客への不当な勧誘を行わず、誤解を生む表現を避けるガイドラインに従って営業しています。

最強買取を運営するトップランクは、JPUCに約款の監修を受けた業者です。安心して査定をご依頼してください。

自社で販売店を持つ業者

自社で販売店を持つ買取業者は、オークション手数料や会場までの陸送費などを削減できるため、他の業者よりも高値で買取できる可能性が高いのが特長です。また、他社で断られた故障した車であっても、自社で整備し販売できる場合には、買取が可能になる場合もあります。

最強買取を運営するトップランクは、自社で中古車の販売も行っており、他社に負けない査定額を提示しています。高額買取を目指す場合は、自社販売店を持つ業者に注目しましょう。

口コミやレビューで高評価を得ている業者

口コミやレビューをチェックすることで、業者の信頼性や対応の質を事前に把握できます。Googleの口コミやX（旧Twitter）などのSNSでの評価を確認し、「査定員の態度が良い」「営業がしつこくない」といったポジティブな評価が多い業者を選びましょう。

一方で、ネガティブな口コミが多い業者は避け、信頼性の高い業者を選ぶことが重要です。

最強買取に査定依頼しよう！

ここまで信頼できる買取業者の選び方について解説しました。最強買取を運営するトップランクは、JPUCに約款の監修を受けた業者なので、しつこい営業や二重請求などが一切なく安心して取引していただけます。

また、自社販売店を持っており、海外にも販路を持っているため親御さんが大切に乗ってきた車に対して、どこよりも高い査定額を提示することが可能です。「LINE査定」や「写メ査定」を利用すれば、最短1分で車の査定額が分かります。まずはお気軽に無料査定をご利用ください。