仕事の都合、入院、海外旅行などで、3か月以上家を離れる方の中には、愛車を放置しても大丈夫なのか心配する方もいるでしょう。結論を言うと、車を長期間放置すると、次のようなトラブルが発生する可能性があります。
- バッテリーの劣化
- タイヤの空気圧低下
- エンジンオイルの劣化
- ガソリンタンクの錆び
- 防犯・防災のリスク
こういった問題を防ぐため、再び使用する際にスムーズに運転できるよう、対策を講じることが重要です。そこでこの記事では、以下の内容について詳しく説明します。
- リスクに対する具体的な対策方法
- 車を再び使うときの注意点
- 維持費を減らす方法
それぞれのポイントを理解することで、車を長期放置する際に起こりうるトラブルやその対策、対処方法が分かります。また、維持費の削減に効果的な方法もご紹介しますので、ぜひ最後まで読んで、車を長期間保管するときに役立つ知識を身につけましょう。
目次
車を3か月以上放置すると起こりうるトラブル5つと対策方法
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車を3か月以上放置すると、以下の5つのトラブルが起こる可能性があります。
- バッテリーの劣化
- タイヤの空気圧低下
- エンジンオイルの劣化
- ガソリンタンクの錆び
- 盗難・被害のリスク
これらのトラブルが発生すると、再び車を使用する際に大きな不便やコストがかかることになります。それぞれの問題について詳しく解説し、適切な対策方法を紹介します。
バッテリーの劣化と放電
車を長期間放置すると、バッテリー上がりによりエンジンがかからなくなる危険があるので、注意が必要です。その理由として、まずはバッテリーが自然に放電し充電がなくなることが挙げられます。
さらに、最近の車は電気を使う装備が多いため、エンジンを切っていても少しずつ電力を消費し、結果的にバッテリーが上がりやすくなる原因となります。ハイブリッド車でも同様に、バッテリーが上がるリスクがあります。
放置する期間が長いほどバッテリーの負担は増え、最悪の場合は交換が必要になる可能性があることを覚えておきましょう。
対策方法 定期的にエンジンをかける(週に1回、30分以上の運転が理想) バッテリーを取り外して充電する マイナス端子を外しておく |
乗る頻度が少ない車のバッテリーの状態と対策については、以下の記事で詳しく解説しています。
タイヤの空気圧の低下とフラットスポット
長期間放置すると、タイヤの空気圧が下がり、接地している部分が平らになってしまうことがあります。これを「フラットスポット」と言います。一度できると空気を入れても元に戻らないことがあり、最悪の場合、走行中にタイヤがバーストするリスクがあります。
さらに、フラットスポットができると振動が増え、乗り心地が悪化します。
対策方法 定期的に空気圧を確認する ジャッキアップしてタイヤを浮かせる 車を定期的に少し動かして接地部分を変える |
エンジンオイルの劣化
エンジンオイルは放置すると酸化して劣化し、エンジンに悪影響を与える可能性があります。劣化したオイルは潤滑性能が低下し、エンジン内部の部品が摩耗しやすくなります。
それにより、結果的にエンジンの性能を低下させてしまう恐れがあるので、しっかりと対策しておきましょう。
対策方法 エンジンオイルを長期不在前に交換する 使用前にオイルの状態を確認する オイルフィルターも一緒に交換する |
ガソリンタンクの錆び
ガソリンが少ない状態で車を長期間放置すると、タンク内に水分が溜まり錆が発生することがあります。
この錆がエンジン内部に回ると、大きなダメージを与えるだけでなく、エンジン効率が低下し、最悪の場合修理が必要になることもあるため注意が必要です。
対策方法 ガソリンを満タンにしておく 燃料添加剤を使う |
屋外駐車時の盗難・災害対策
車を屋外に長期間放置すると、盗難や自然災害のリスクが高まります。特に、防犯対策を怠ると、車上荒らしや車そのものが盗まれる可能性があります。
また、台風などの自然災害で車が傷ついたり、紫外線により劣化したりするので、しっかり対策しましょう。
対策方法 防犯装置を取り付ける 車体カバーを使う 監視カメラのある場所に駐車する 屋根つきの駐車場に停めておく |
車を3か月以上放置する際の維持費削減方法3選
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車を長期間使用しない場合、維持費の削減を検討しましょう。ほとんど乗らない車に多額の維持費をかけ続けるのは得策ではありません。
具体的な方法として、次の3つが挙げられます。
- 保険料の節約
- 駐車場代の削減
- 一時抹消登録
以下でそれぞれ詳しく解説しますので、維持費削減の参考にしてください。
保険料の節約
車を長く使わない場合、自動車保険を一時停止したり休止手続きをすることで、保険料を節約できます。適切な手続きを行い「中断証明書」を発行してもらうことで、現在の等級を10年間維持でき、再び使用する際に同じ等級から保険契約を再会することが可能です。
特に、ガレージ駐車で盗難のリスクがなかったり、そもそも車両に係る保険の契約が無いのであれば、ぜひ検討してみてください。駐車しているだけなら事故を起こす可能性は極めて低いため、この手続きを行うことで毎月の維持費を大幅に削減し、経済的な負担を軽減できます。
駐車場代の削減
長期間車を使わない場合は、より安い駐車場に移動させることで駐車場代を節約できます。特に「割高だけど自宅から近いから今の駐車場を借りている」といった方なら、遠くても安い駐車場へ変更した方が良いでしょう。
長期間乗らない場合は、自宅から遠くても特に問題はありません。手数料などを考慮し、最も維持費がかからない駐車場所を検討しましょう。
一時抹消登録
一時抹消登録とは、車の登録を一時的に無効化する手続きのことです。将来、また使う予定がある場合に便利で、自動車税や自賠責保険料の支払い義務がなくなります。
特に、自動車税は排気量によって税額が異なるため、排気量が大きい車ほど節税効果は大きいです。例えば、排気量2,001〜2,500㏄に区分される大型ミニバンのアルファード(現行モデル、登録から12年以下と仮定)であれば、本来年間43,500円の自動車税が課されます。
1か月あたり3,625円なので、3か月放置するとなれば、一時抹消しておくことで10,875円の節税となります。
車を3か月以上放置した後に再び乗る際の注意点
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長期間放置していた車を再び使用する際には、以下のようなポイントを確認しましょう。
- 車検が切れていないかの確認
- バッテリーの状態チェック
- タイヤの空気圧確認
- ブレーキの点検
- オイルと冷却水の確認
これらを点検せずに走行すると、車両のトラブルや事故につながる危険性があるので注意が必要です。それぞれのチェックポイントについて、詳しく説明します。
車検が切れていたら車検を受けよう
長期間放置した場合、車検が切れていることに気付かず使用してしまうというのは、意外とよくある話です。車検が有効でない場合、道路を走行することは法律で禁止されており、違反すると罰則が課されます。
当然ながら、車検が切れている車を使うには、まず車検を受けなければなりません。有効期限を過ぎて公道を走行できない車両が車検を受けるには、仮ナンバーを一時的に取得して整備工場に持ち込むか、レッカーサービスを利用して車両を運ぶ必要があります。
セルフチェック
久しぶりに乗る車両には、不具合が生じている可能性があります。そのため、走行前に次の箇所を点検しましょう。
- バッテリーの状態
- タイヤの空気圧
- ブレーキの感触と効き具合
- エンジンオイルと冷却水の状態
- 車の外装と室内
バッテリーの状態チェック
長期間放置した後はバッテリーが劣化しているかもしれません。エンジンをかける前に電圧を確認し、必要に応じて充電や交換をしましょう。
バッテリーが完全に劣化している場合は、新しいものに交換することを検討してください。
タイヤの空気圧確認
長期間の放置により空気圧が下がっている場合があるため、適切な空気圧に調整し、フラットスポットがないかを確認しましょう。
ブレーキの点検
長期間放置によりブレーキが固着していることがあるため、運転前にブレーキペダルの感触や効き具合を確認しましょう。異常を感じた場合は、すぐに整備工場で点検を受けることをおすすめします。
オイルと冷却水の確認
エンジンオイルや冷却水が劣化または不足している場合があります。運転前に残量と状態を確認し、必要なら交換しましょう。
劣化したオイルはエンジンにダメージを与えることがありますので、しっかり確認してください。
外装と室内の確認
長期間放置した後は、外装や室内にダメージがないか確認しましょう。具体的には、外装の傷や汚れ、室内のカビなどが挙げられますが、意外と多く見落とされがちなのが、小動物による配線のかじりです。
車の下回りやエンジンルームもしっかり見て、異常がないかチェックしてください。
不安ならディーラーや整備工場で点検するのが最善策
セルフチェックのポイントを解説しましたが、それだけでは不安がある場合や異常を感じた際には、ディーラーや整備工場で点検を受けるのをおすすめします。
専門家に見てもらうことで、安全に車を使うことができますし、定期的な点検は安全性を高め、車を長持ちさせるためにも重要です。
車に3か月以上乗らない場合の代替手段の検討
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車を長期間使用しない場合には、次のいずれかの代替手段も検討しましょう。
- 一時保管サービスを利用する
- 車を売却する
これらの選択肢にはそれぞれメリットがあり、状況に合った方法を選ぶことで、維持費を大幅に削減したり、安全に車両を保管したりすることができます。
一時保管サービスの利用
長期間車を使わないときは、一時保管サービスの利用も検討しましょう。一時保管サービスでは、車を専用の保管場所に預けることで、盗難や自然災害から車を守ることができます。
相場は、普通車で月額6,000円から、大型車で月額10,000円からが一般的です。
売却する
車を長期間使わない予定がある場合は、売却するのも一つの方法です。使用頻度によっては、所有するのではなく、レンタカーやカーシェアを利用する方がコスト的に有利な場合もあります。
売却することで、維持費やメンテナンス費用を削減することが可能です。
損しない売却方法については、以下の記事を参考にしてください。
車を長期間放置する場合、さまざまなリスクや問題が発生する可能性があります。バッテリーの劣化、タイヤの空気圧低下、盗難のリスクを防ぐためには、適切な対策が必要です。
しかし、放置する期間が長い場合や維持費が負担になる場合は、車の売却も検討する価値があります。その際におすすめなのが「最強買取」です。経験豊富なスタッフが車の真の価値を見極め、高額査定をご提案します。
長期間使用しない車の売却をお考えの方は、ぜひ最強買取をご利用ください。
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