輸入車の査定額を上げるためには？高額買取のコツと注意点

輸入車は国産車に比べて需要が少なく、査定額が低くなることもよくあります。さらに、高い維持費や販路が限られていることも、査定額を下げる要因です。輸入車の査定額が低くなる原因を知ることで、高額買取に繋げることができます。

この記事では、輸入車の査定額を引き上げるための具体的なコツや注意点について説明します。

輸入車は査定額が低い？その理由は？

輸入車の査定額が低くなる理由は、大きく分けて3つあります。それは、需要の低さや高い維持費、さらに販路が限られていることです。売却時にあまりにも査定額が低いと乗換資金の足しになりません。

購入前の人も売却を考えている人も輸入車の査定額が低くなる理由を事前に知り、購入や売却時の参考にしてください。

需要の低さ

中古の輸入車は国産車に比べ、需要が低い傾向です。輸入車は壊れやすいといった印象があり、購入を避けられるケースがあります。

その他にも、マイナーなブランドやモデルはそもそも需要が限られてしまい、買い手がつかないことを懸念され査定額が低くなることも少なくありません。

高い維持費

維持費の中でも特に高額になるのが、修理費用です。輸入車の中でも、日本で人気のメジャーな車種であれば、パーツや工具が容易に準備できるため国産車と同程度の修理費に抑えることが可能です。

しかし、メジャーな車種ではない場合、パーツを個別で海外から取り寄せる必要があり、パーツ代に加えて輸送費が高額になります。また、輸入車は整備できる工場が限られているため、国産車に比べ工賃が割高です。

その他にも輸入車は、任意保険が国産車に比べると割高に設定されています。修理費用が高額になることから、保険会社が支払う保障料が高くなりやすく、車両保険料が高く設定されています。車両保険をつけなければ保険料を抑えることも可能なので、購入費用と合わせて検討することをおすすめします。

販路が限られている

買取業者が買い取った車は、店舗で販売、オートオークションに出品、または輸出するのが一般的な流れです。国産車の場合、買い取った後に輸出をすることができますが、輸入車を再び輸出することは現実的ではありません。

そのため、国内で次のオーナーを見つける必要があります。需要が高い車種であれば次の買い手がつきますが、需要が低い車種では買い手を見つけるのが難しく、「売れない」ことにもなりかねません。

買い取った車を店舗で保管するにも場所代や整備費用がかかるため、長期間売れるか分からない車を買い取ることは、買取店にとって大きなリスクです。需要がなければ国内のオートオークションにおいても価格が期待できず、結果的に買取額が下がります。

リセールバリューの高い輸入車ブランドは？

リセールバリューの高い輸入車ブランドを知っておくことは、購入時に役立ちます。ポルシェ911やメルセデスベンツGクラス、ジープラングラー、718ケイマンなどは、比較的高いリセールバリューを維持しています。

これらのブランドは、人気があるため市場での需要が高く、長期間にわたり価値を落としにくい特性があります。

ポルシェ：911

ポルシェのリセールバリューが高い大きな理由はブランド力です。古くから名車を輩出する力を持ち、スポーツカー業界で有名なポルシェは「中古車であっても乗りたい」という根強いファンがいます。

同じ911でも、車種や年式ごとに特徴が異なり、特定の年式に人気が集中することもあります。特に1960年〜1970年代のポルシェもクラシックカーとして人気があります。

メルセデス・ベンツ：Gクラス

メルセデス・ベンツは長い歴史とともに築き上げてきた高級車としての品質と信頼性、エンジニアリング、安全性、快適性などがリセールバリューが高くなる理由です。

特に軍用車を先祖に持つGクラスは耐久性が高く、加えて新車の納車が2年待ちになるなどの人気を誇っています。限定モデルや特別仕様車は、希少性から高い買取価格になる場合があります。執筆時点の2024年10月時点では、中古車の価格が新車の価格を上回っている車両もあるほどです。

ジープ：ラングラー

日本では舗装された道がほとんどで、オンロードでの走りに重点を置いたモデルが主流と思われがちです。しかし、近年のアウトドアブームにより、後輪駆動ベースの4WDを備え、悪路走破性が高いモデルにも注目が集まっています。

オフロード車の代名詞とも言えるジープ・ラングラーは、ジープ全体の販売台数の4割を占めています。リセールバリューが高くなる理由として、長年変わることのないデザインやブランド力、世界でもトップクラスの悪路走破性を持つことがあげられます。ジープ・ラングラーの国別販売台数では、日本が上位になるほどの人気ぶりです。

ポルシェ：718ケイマン

ケイマンはポルシェを代表するモデルの1つです。718ケイマンは、フラグシップモデルである「911」と比べて購入しやすいため、ポルシェブランドへのエントリーモデルとしても人気があります。

ケイマンには根強いファンがおり、これが長年にわたり高いリセールバリューを維持している理由の一つです。2005年に登場し、エントリーモデルではあったもののポルシェのスポーツカーとして優れた走行性能を持ち、多くの支持を集めています。

輸入車を高く売るためのコツ

査定が低くなりがちな輸入車を賢く売るコツは、買取店選びが重要です。まず輸入車専門であることを前提に探し、さらに自社の販売店を持っている店舗であることが理想です。

店舗が見つかったら、売却の時期を決算期や高く売れる時期に合わせて売却しましょう。お店選びと売却タイミングにはコツがあるので、それぞれ詳しく解説します。

輸入車専門買取店を選ぶ

輸入車買取専門店は、輸入車の特性や市場動向に詳しく、適正な査定額を提示してくれます。専門店にお願いすることで、パーツとして価値があるものやグレードの高いモデル、人気の年式など、抜け漏れなく評価してもらうことが可能です。

専門店ではない場合「パーツの価値が分からない」「古い年式の車は価値がわからない」といったことが起こりかねません。そのため、通常の買取店ではなく、輸入車に強い専門店でしっかり見てもらうことがおすすめです。

売却のベストタイミング（モデルチェンジ前、1〜3月、9〜10月）

車の売却に適しているのは、決算期である1〜3月と9〜10月、そしてモデルチェンジ前です。決算期であれば、買取販売を強化している可能性が高いため、高価買取になる可能性も高くなります。

またモデルチェンジが発表されると、モデルチェンジ前の車両は買取価格が下がってしまいます。モデルチェンジの期間は車種によって異なりますが、4〜8年ごとに行われることが多いです。自分が乗っている車両の情報を把握し、モデルチェンジ前に売却することをおすすめします。

まれに、モデルチェンジ後に価格が上がる車両もあるため、注意が必要です。